もっと声を張れ!
なんて言いますが、声を張るとはどういう状態なのか具体的な説明があるわけではありません。
声を張ることは難しい事ではありませんが発声を学ぶ上ではとても大事です。歌の抑揚を付ける際などに自然と誰もが使っているテクニックのようなものですが、歌う時に絶対に声を張らなければいけないわけではありません。
声を張るとはどういう事なのかを解説していきます。
声を張るとは
声を張るとは、大きな声を出すことと勘違いする人がいますが大きな声を出すこととは少し違います。
大きな声=張った声 とは違います。声を張る=芯のある強い声という認識が正しいですね。
普通に正しい発声が出来ている人であれば問題となるポイントは出ないと思いますが、普段から大きな声を出さないように歌っている人でたまに声を張れない人います。家で練習してて大きな声を出せない状態で常に歌っている方とかに多いです。
高音域も声を張れず裏声に逃げてしまっている為、変な癖がついてしまって声を張れないって感じですね。
張上げとの違い
張上げとは、喉に力が入った状態で喉で強引に高い声を出そうとしている状態です。普段から張り上げになっていることはありませんが、高音域を出す時に張り上げになっている人は沢山います。
張上げは確かに大きな強い声ではありますが、喉に負担をかけ無理やり発声している声なので正しい発声とは言えません。喉を壊す可能性もあるので張り上げかも?と思った人は癖になる前に治すようにしましょう。
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声を張った発声方法
声を張った発声方法で重要になるのは、息の使い方【腹式発声】と声帯の使い方【声帯閉鎖】です。
声は息が声帯を通ることで作られます。
声を張った状態とは、この息を声帯のバランスを最大まで上げて発声した状態ですね。具体的に説明するのが非常に難しいのですが、特にバランスが大事です。
声帯を閉じる力が強すぎれは息が抜けず声になりません。声帯閉鎖が弱い状態で息を強く吐けば声は歪みます。ちなみにこの歪がデスボイス(グロウル)の原型です。
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声帯が強く振動する適度な息の圧をかける必要あります。
声を張る為に重要な事
- 腹式呼吸・腹式発声
- 声帯閉鎖
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声を張ることでの抑揚の付け方
歌は常に同じ発声で歌う事も出来ますが、声の出し方を工夫することで抑揚を付けることが出来ます。話声でも常に出し方は一定ではなく、アクセントを付けて話をします。同じように歌を歌う時も曲に合わせて歌い方を変えて歌う事も大切です。
分かりやす歌いまわしとして、静か目のパートでは息漏れのある優しい声を使いサビでは声を張って強めの芯のある声を使ったすることで歌が単調にならず、更に曲に一体感が出ます。
綺麗な声が出せていても単調になってしまえば聞き手に退屈だと思われてしまうかもしれません。
この抑揚の付け方も正解はありません。人によって意識して抑揚を付けている人もいれば、無意識に癖で抑揚を付けてしまっている人もいます。
歌いまわしや、抑揚も曲に合わせることが大事です。ローテンポのバラードで常に声を張っていては雰囲気を壊してしまいます。激しいロック調の曲なので常に優しく歌うのも違和感があります。
こういった声を調整出来るようにするためにも、呼吸法と声帯コントロールは確りと学んでおきましょう。
まとめ
声を張るという言葉自体あまり具体的ではありませんが意外と耳にする言葉でもあります。
声を張れないって人は一度自分の発声を見直してみるのも良いですね。声は張れるけど上手く声をコントロールできないって人は自分の歌い方のバリエーションを増やせるように更に呼吸法や声帯コントロールを意識しつつ歌ってみるのが良いですね。
歌いまわしは個性でもあります。自分らしい歌い方と言ってしまえばそれまでですが、自分らしい歌い方の幅を広げられるように練習していきましょう。